読書日記。『夏の沈黙』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
もう10月も5日。
早いですね。
朝晩は、ほんとうにめっきり涼しく…どころでなく、かなり肌寒くなりました。
さすがに、もう半袖・短パンという格好では寝られず、温かくして寝ています。
みなさんも、どうか風邪に気をつけてください。
さて。
読書日記。
ひさびさ。
読了。
ルネ・ナイト『夏の沈黙』。
写真でみると文庫本のように見えますが、単行本です。
読了したのは、え〜っと…。真夏真っ盛りの8月上旬。
あの頃は暑かったですね…。
いや。そんな話でなく。
いわゆる「ミステリ小説」でしょうか。
この頃(今年の真夏)は、「小説を読みたい症候群」に駆られていまして。
大阪の本屋さんで平積みされていた本(事前に新聞の書評でとりあげられていたこともらり)を買いました。
そのうちの1冊がこの本です。
物語は、テレビ局の優秀な女性プロデューサー「キャサリン」と、妻に先立たれたある老境の元作家で、元教師の「スティーヴン」が主要人物です。
この二人のそれぞれの視点で物語が語られていきます。
物語の内容は。「ある過去に起こったできごと」について。
それぞれの視点で語られていきます。
当然ですが、物語の序盤で謎で遭った部分が、章を重ねるごとに、つまり「キャサリンの側から」と「スティーヴンの側から」明らかになっていきます。
「そうだったかも知れない過去」と「そうだった過去」。
そういう風に表現できるでしょうか。
(いや、似たような言葉が帯にあったような)
物語の最後の(最後の)部分で、どんでん返しを迎えます。
「ああ、そうだったのか…」と。
キャサリン、スティーヴンの「それぞれの苦悩」みたいなものが、各章ごとに描写されていました。
「結末」を知って、腑に落ちる部分と腑に落ちない部分と。
この本n対する評価は、人それぞれによって完全にわかれるだろうな、と。
(当たり前か)。
自分は、う〜ん、どうだろう。
2ヶ月経った今、思い返すと…、「物語としては面白い要素はあるかもしれないけれど、最後に向かうまでの流れと、物語を収束させるための『どんでん返し』は、どうかな…」と。
ミステリ小説の運命かもしれませんが、謎を膨らませ、読み手に「こういう方向に進むのかな」と思わせつつ、「ああ。そうだったのか」といういわゆる「衝撃の結末」みたいなものがあるようですね。
その「どんでん返し」をどう受け止めるか。
そして、その「結末」を迎えて物語全体をどう捉えるかによって、大きく印象が左右されるでしょう。
・・・と、何だか偉そうなことを書いてしまいました。
まあ、小説としては面白かったと思いますし、買って損はしなかったという気持ちです。
え〜っと、そういう自分の表現もどうかと思いますが。
登場人物の語り手が、各章ごとに入れ替わり進んでいくというのは、好きな方です。
物語に引き込ませる内容は、確かにありました。
夏の沈黙
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