読書日記。『天国でまた会おう』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
今日は寒い一日でした。
ここ数日寒い日が続きます。
風邪をひかれませんように。
ここ数日、就寝時間がばらばらで、生活が少し不規則になりつつあります。
気を付けないと。
気がつけば、2016年ももう1週間経ってしまいました。
あっという間にセンター試験があり・・・。
さてさて。
読書日記。
読了。
ピエール ルメートル 『天国でまた会おう』(早川書房)
文庫版も出ているようですが、上・下巻と別れているので、単行本にしました。
活字も大きく、読みやすいし。
(値段は少しお高くなりますが)
ブクログから。
舞台は第一次世界大戦の主戦間近からその後数年までの出来事を主要人物を絡ませながら、物語が進んでいく。
いつもおどおどしたアルベールと、戦争で深い傷を負ったエドゥアール。
その二人の人生が、二人の軍の上司プラデルをきっかけにいろいろと、それぞれの人生・運命が翻弄されていく。
個人的には、物語の序盤は少しゆっくりなスピードで(回りくどい感じ)、物語の中盤の「ある事」をきっかけに一気に読み進めた。
この作品を読むと、戦争は、いかに不条理な社会を生みだしていくのかを浮き彫りにしているようにも感じる。
上記に挙げた人物だけでなく、この物語には、多くの鍵となる人物が登場するが、それぞれ様々な事情を持ち、それぞれに自分の「空洞」を埋めようともがく生き様が、胸を打つ。
物語の結末は、「意外な結末」と表現すべきか、「皆が収まるべきところにおさまった」と表現すべきか。
ただ一つ、物語の後日譚のようにある人物について「思わせぶり」なことが書いてあるので、その人物が主人公になる小説が出てくるのだろうか。個人的には楽しみ。
この作家さんは、『その女アレックス』で知り、まあ、衝撃的な内容で、且つおもしろかったこともあり、他の作品も読んでみたいなと思っていました。
で。
他の作品も文庫で買っておりました。
(残念ながら未読・・・)
『死のドレスを花嫁に』
死のドレスを花婿に (文春文庫)
『悲しみのイレーヌ』
悲しみのイレーヌ (文春文庫)
読まないまま、先に、こちらの作品、つまり『天国でまた会おう』を読むことになりました。
ミステリー小説でなく、いわゆる「冒険小説」と評されるようです。
まあ、確かに、主人公がいろいろなことを体験していき、成長していく「冒険小説」といえばそうかもしれませんが。
読後に知ったのですが、フランス国内で有名(らしい)文学賞を受賞した作品です。
確かに、肯けます。
とにかく、主人公2人の運命が、欠かせない・重要な多くの他の登場人物と絡み合いながら物語が、巧みに進んでいきます。
面白い。
読み終わって、表題にうなずける部分もあり、また、複雑な気持ちになったりしました。
まさ、ルメートルさんの作品は2つしか読んでいませんが、なかなか巧みなストーリーテラーだと思います。
天国でまた会おう
次は、『死のドレスを花嫁に』か『悲しみのイレーヌ』のどちらかを読みます。
2016年、何冊本を読めるかな。
そして、何冊、素敵な本と巡り会えるかな。
そう考えると、楽しみです。
わくわく。
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