読書日記。『シリアからの叫び』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
3月。
まだまだ寒い日が続きます。
寒い。
風が冷たいです。
さて。
読書日記。
読了。
ジャニーン・ディ・ジョヴァンニ(著) 古屋美登里(訳)『シリアからの叫び』(亜紀書房)
感想のようなものをブクログから。
(Amazonのブックレビューと同じです)
現地に赴き、数多くの内戦・紛争を取材してきた女性ジャーナリストによる、シリア内戦初期(2012年)のルポである。
著者は、紛争地帯の前線で取材し、シリアで何が起きているのか”、“そもそもこの内戦はなぜ始まったのか”という強い欲求があり、紛争で埋もれてしまう人々の声を聞き、それを伝えようとしている。
一般市民と共に行動し、反政府組織側から見た紛争、そして、「政府」側の立場から見た紛争を記述する。
そこから明らかになることは、激しい戦闘の中で見えにくくなっている、両軍の兵士による残虐な行為である。
被害者は明らかに非人道的な行為を受けているにもかかわらず、紛争状態では、それらの残虐な行為が「正当化」され、戦闘行為も「正当化」されている。
宗派や民族は違えど、自国民同士で憎み、殺し合うという紛争(戦争)の不条理さ、むごたらしさ。
本書を読んで、内戦(戦争)というものには、「明確な始まり」は決してなく、まさに「朝、目が覚めたら始ま」り、そして、泥沼化していく過程もわかる。
本書に記述されたそれぞれの生活や人生、そして、本書には登場しない、もっと多くの人々の生活や人生、あるいは、“そこにあったはずのもの”を考えると胸が痛い。
本書の最後には、シリアの簡単な年表と、2011年〜2015年の「シリア内戦」の「シリア内」とその時の「国際的な対応」も併記されているので、参考になります。
考えて考えても、どうにもならないことですが、やはり、戦争(内戦)がもたらす、人々の日常生活を圧倒的な力で破壊してしまう、その「悪」が恐い。
ただ、1日でも早く、和平交渉が成立し、元の美しい街に戻ることを願うばかりです。く一部ではあるが、それらを思い起こさせる一冊である。
著者は、紛争地帯の前線で取材し、シリアで何が起きているのか”、“そもそもこの内戦はなぜ始まったのか”という強い欲求があり、紛争で埋もれてしまう人々の声を聞き、それを伝えようとしている。
一般市民と共に行動し、反政府組織側から見た紛争、そして、「政府」側の立場から見た紛争を記述する。
そこから明らかになることは、激しい戦闘の中で見えにくくなっている、両軍の兵士による残虐な行為である。
被害者は明らかに非人道的な行為を受けているにもかかわらず、紛争状態では、それらの残虐な行為が「正当化」され、戦闘行為も「正当化」されている。
宗派や民族は違えど、自国民同士で憎み、殺し合うという紛争(戦争)の不条理さ、むごたらしさ。
本書を読んで、内戦(戦争)というものには、「明確な始まり」は決してなく、まさに「朝、目が覚めたら始ま」り、そして、泥沼化していく過程もわかる。
本書に記述されたそれぞれの生活や人生、そして、本書には登場しない、もっと多くの人々の生活や人生、あるいは、“そこにあったはずのもの”を考えると胸が痛い。
本書の最後には、シリアの簡単な年表と、2011年〜2015年の「シリア内戦」の「シリア内」とその時の「国際的な対応」も併記されているので、参考になります。
考えて考えても、どうにもならないことですが、やはり、戦争(内戦)がもたらす、人々の日常生活を圧倒的な力で破壊してしまう、その「悪」が恐い。
ただ、1日でも早く、和平交渉が成立し、元の美しい街に戻ることを願うばかりです。く一部ではあるが、それらを思い起こさせる一冊である。
まだまだ続くシリア内戦。
毎朝、あるいは、毎晩のNHKの海外ニュースを見ていると、シリア内戦の現状が伝えられます。
なんとかならないものか…。
「知る」ことは重要なことだと思います。
シリアからの叫び (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-15)