読書日記。『むらさきのスカートの女』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
暑い日が続きますね。
読書日記。
読了。
今村夏子『むらさきのスカートの女』(朝日新聞出版・Kindle版)
今村夏子さんの作品は、『こちらあみ子』以来、2冊目。
芥川賞受賞作ということもあり、読んでみることに。
形容できない読後感です。
ブクログから。
朝日新聞出版
発売日 : 2019-06-07
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「むらさきのスカートの女」と友だちになりたい、異常なまでの執着心、よく言えば熱意をもって追いかける(観察する)主人公(=「黄色いカーディガンの女」)の物語、といったところか。
「むらさきのスカートの女」が主人公に思えるが、物語の視点人物である「黄色いカーディガンの女」が、物語の中心と感じる。
「むらさきのスカートの女」の容姿、年齢、性格などは、主人公によって説明されるが、肝心の「黄色いカーディガンの女」の年齢や容姿はまったく描かれず。
ほんの少し「苗字」がわかるくらいだ。
読者は、「むらさき」のことについてだんだん理解していくが、肝心の「黄色」のほうは一向に立ち現れない。
「むらさき」を追いかける「黄色」。
その「黄色」を追いかけることになる読者。
不思議な世界。
「むらさきのスカートの女」が主人公に思えるが、物語の視点人物である「黄色いカーディガンの女」が、物語の中心と感じる。
「むらさきのスカートの女」の容姿、年齢、性格などは、主人公によって説明されるが、肝心の「黄色いカーディガンの女」の年齢や容姿はまったく描かれず。
ほんの少し「苗字」がわかるくらいだ。
読者は、「むらさき」のことについてだんだん理解していくが、肝心の「黄色」のほうは一向に立ち現れない。
「むらさき」を追いかける「黄色」。
その「黄色」を追いかけることになる読者。
不思議な世界。
万人受けする作品ではないかもしれませんが、個人的には面白かった。
面白かった…とは違う、何かこう…。
なんだろうな、このもやもや感。
単行本版。
こちらも。