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『ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。』
秋もだんだん深まってきた感じです。
夜、というか、夕方の空気はひんやりとしています。
読書日記。
読了。
アンデシュ・ルースルンド(著) ベリエ・ヘルストレム(著)
ヘレンハルメ 美穂(翻訳)
『ボックス21』
北欧ミステリ、です。
おもしろいですね。
普段あまり読まないミステリ小説なので、新鮮に感じます。
登場人物の心理描写とか、舞台となる土地の情景とか。
とくに、舞台となっている都市の地理をよくわかっていれば、楽しさも増すのでしょうか。
タイトルからして、「何?」と思うんですが、読み進めていくと、「なるほど…」と。
ブクログから感想を。
エーヴェルト警部シリーズの2作目。
北欧社会に蔓延る闇を主に話が進み、結末は…。
嫌な読後感だけれど、物語が、世界全体に蔓延る闇を描いているようで、気持ちに突き刺さるものがある。
北欧社会の社会が抱える闇は、東欧諸国にもつながり、そして、日本にも蔓延っている…。
世界全体の問題。
シリーズ3作目を読むつもりだが、エーヴェルト、スヴェンともに、心に深い傷をもったまま、仕事をしていくことになるのか…。
かなり抽象的な感想ですが、この共著となる作家さんによるシリーズは、社会問題をテーマにし、そこから物語を作っているようです。
いくらミステリ小説とはいえ、見事に北欧社会、幸福度が高い国に思われますが(実際そうでしょう)、しかし、そこに埋もれている深刻な社会問題。
国際的な問題でもあります。
ミステリ小説なんだけれど、ちょっと深刻な社会問題を付いた小説のようにも感じました。
文庫版。