読書記録。『芥川龍之介 第5巻』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
読書記録。
最近、時間をみつけては、こつこつ、芥川龍之介全集を読んでいます。
図書館で借りました。
返却時間が気になるので、もういっそのこと、どこかの古書店で、買ってしまおうか。
[目次]
路上
忘れられぬ印象
久米正雄氏の事
じゆりあの・吉助
妖婆
「人魚の嘆き・魔術師」(広告文)
もう七八年前に
我鬼句抄
窓
江口渙氏の事
芸術その他
春草界にて
龍村平蔵氏の芸術
本年度の作家、書物、雑誌
大正八年度の文芸界
魔術
葱
舞踏会
有島生馬君に与ふ
尾生の信
動物園
漱石山房の秋
私の生活
我鬼氏の座談のうちから
日記のつけ方
九年一月明治座評
「影燈篭」附記
(国立国会図書館より参照)
少し長めの短篇もありました。
ちょっと集中力に欠けて、頭に入ってこなかったものもいくつか。
路上
忘れられぬ印象
妖婆
窓
葱
この四つの短篇。
むむぅ。
いつか、再読しよう。
第5巻には、随筆やら、文藝誌に寄稿した文章も多くて、芥川の文学館みたいなものも垣間見えて、面白かったです。
こういうところは、全集のいいところですよね。
魔術
舞踏会
これは、有名ですね。
再読して、「ああ、研究論文読みたいっ」となりました。
笑。
国文学者でもないのに。
一応、「舞踏会」に関する論文が一つ紹介されていたので、リンクを張っておきます。
「ある文明開化のまなざし : 芥川龍之介『舞踏会』とピエ ール・ロティ」
尾生の信
この2篇の短篇も面白かった。
初読。
芥川龍之介といえば、秋の夕暮れという舞台設定が有名?です。
「鼠小僧次郎吉」。
この書き出しも、「或初秋の日暮れであった。」から始まっていたので、ちょっと興味深かったです。
「尾生の信」。
う〜ん。
芥川龍之介っぽい。
どこが?
聞かれれば、答えに窮します。
度々繰り返される、一文に、はかなさというか、…、ちがうな。
独特な雰囲気が漂うのです。
ほんの短い時間の中で、物語は展開するのですが、はじまりから結末にかけての、その時間を切り取った心象。
すごい。
さあ、次は、『芥川龍之介 第6巻』です。