なりあき YEAR BOOK

人を愛する者、人恒に之を愛す。人を敬する者、人恒に之を敬す。

読書記録。『芥川龍之介 第5巻』

「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」

 

読書記録。

 

岩波書店芥川龍之介全集』(1996年)

 

芥川龍之介全集〈第5巻〉路上・舞踏会
Amazon(アマゾン)
1,172〜7,222円

 

最近、時間をみつけては、こつこつ、芥川龍之介全集を読んでいます。

 

図書館で借りました。

 

返却時間が気になるので、もういっそのこと、どこかの古書店で、買ってしまおうか。

 

[目次]

路上

忘れられぬ印象

久米正雄氏の事

じゆりあの・吉助

妖婆

「人魚の嘆き・魔術師」(広告文)

もう七八年前に

我鬼句抄

江口渙氏の事

芸術その他

春草界にて

龍村平蔵氏の芸術

本年度の作家、書物、雑誌

大正八年度の文芸界

魔術

鼠小僧次郎吉

舞踏会

有島生馬君に与ふ

尾生の信

動物園

漱石山房の秋

私の生活

我鬼氏の座談のうちから

日記のつけ方

九年一月明治座

「影燈篭」附記

国立国会図書館より参照)

 

 

少し長めの短篇もありました。

 

ちょっと集中力に欠けて、頭に入ってこなかったものもいくつか。

 

路上

忘れられぬ印象

妖婆

 

この四つの短篇。

 

むむぅ。

 

いつか、再読しよう。

 

第5巻には、随筆やら、文藝誌に寄稿した文章も多くて、芥川の文学館みたいなものも垣間見えて、面白かったです。

 

こういうところは、全集のいいところですよね。

 

 

 

魔術

舞踏会

 

これは、有名ですね。

 

再読して、「ああ、研究論文読みたいっ」となりました。

 

笑。

 

国文学者でもないのに。

 

一応、「舞踏会」に関する論文が一つ紹介されていたので、リンクを張っておきます。

 

「ある文明開化のまなざし : 芥川龍之介『舞踏会』とピエ ール・ロティ」

 

 

鼠小僧次郎吉

尾生の信

 

この2篇の短篇も面白かった。

初読。

 

 

 

芥川龍之介といえば、秋の夕暮れという舞台設定が有名?です。

 

鼠小僧次郎吉」。

 

この書き出しも、「或初秋の日暮れであった。」から始まっていたので、ちょっと興味深かったです。

 

 

 

「尾生の信」。

 

う〜ん。

 

芥川龍之介っぽい。

 

どこが?

 

聞かれれば、答えに窮します。

 

度々繰り返される、一文に、はかなさというか、…、ちがうな。

 

独特な雰囲気が漂うのです。

 

ほんの短い時間の中で、物語は展開するのですが、はじまりから結末にかけての、その時間を切り取った心象。

 

すごい。

 

さあ、次は、『芥川龍之介 第6巻』です。