読書記録。『芥川龍之介全集 第4巻』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
いろいろなことがあった7月も、もうすぐ終わる…。
早いですね…。
大雨による自然災害。
そして、今年の初めから問題になっている新型コロナウイルス。
いろいろな行事が中止になり、生活に制限ができ…。
ある哲学者が仰っていましたが、「人間の究極の自由である“行動の自由”を奪ったという意味で、この新型コロナウイルスがもたらしたものは大きい」と。
なるほど、と。
あたりまえのように、学校に行ったり、仕事に行ったり、外食しに行ったり、旅行しに行ったり…。
よほどの理由がないかぎり、行動には制約がありませんでした。
自由にあちこち移動できましたもんね…。
ああ、話が脱線。
読書記録。
[目次]
袈裟と盛遠の情交
俳画展覧会を観て
一番気乗のする時
毛利先生
犬と笛
あの頃の自分の事
あの頃の自分の事(削除分) 樗牛の事
兄貴のやうな心持
小説を書き出したのは友人の煽動に負ふ所が多い
女形次第で
予の苦心する点
鏡
下足札
「心の王国」跋
新年の傑作は誰の何?
開化の良人
文芸家たらんとする諸君に与ふ
余の愛読書と其れより受けたる感銘
小説家の好める小説家及び作風
有楽座の「女殺油地獄」
きりしとほろ上人伝
蜜柑
沼地
竜
余の文章が始めて活字となりし時
鑑定
佐藤春夫氏の事
大正八年六月の文壇
疑惑
「バルタザアル」の序
後世
後記 海老井英次著
(国立国会図書館より参照)
今回も気になった作品だけを列記します。
毛利先生
犬と笛
あの頃の自分の事
あの頃の自分の事(削除分) 樗牛の事
鏡
下足札
文芸家たらんとする諸君に与ふ
余の愛読書と其れより受けたる感銘
小説家の好める小説家及び作風
きりしとほろ上人伝
蜜柑
沼地
竜
鑑定
佐藤春夫氏の事
大正八年六月の文壇
疑惑
後世
短篇から随筆まで、いろいろ列記しました。
以下は、再読にもかかわらず、相変わらず、すっと入ってこない作品です…。
袈裟と盛遠の情交
開化の良人
他の方の寸評を読んで、「なるほど〜」とはなるのですが、なぜか、すとんと入ってこない。
どうしようもないですね。
随筆がなかなか面白いですね。
芥川龍之介が当時何を考えていたのかとか、気楽に書いた文章というか。
読む方も、力を入れずに、さくさく読めるので。
ただ、「大正八年六月の文壇」はなかなか、興味深い。
当時の「文壇」事情を知ることができるし、また、自分の知らない作家や作品名が出てくるので。
あと。
きりしとほろ上人伝
蜜柑
この2作品は、結構評価が分かれるようですね。
自分が大学生のとき、ゼミで採り上げた時もそうでしたし、書評サイトや個人ブログなんか見ていても、そう感じます。
不思議。
個人的には好きなんですが。
「きりしとほろ上人伝」は、文体が難しいというのがあるかもしれません。
「蜜柑」は、なんとなく暗い雰囲気が漂っているというか。
でも、一瞬の情景を切り取る、描写する文章力はさすがだなぁと感心せずにはいられません。
ああ、惜しいことに、時間が経つと、読んだはずの作品の印象が薄れていく。
もっと、丁寧に読まないといけないのかな…。
でも、まあ、ぼちぼち、気楽に読んでいきます。