読書日記。『羊皮紙に眠る文字たち』

「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」

11月。

読書の秋。

読書日記です。

読了。
黒田龍之助『羊皮紙に眠る文字たち　スラヴ言語文化入門』（現代書館）

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読了していたのは、ちょっと前です。

いや～、面白かった。

まず、この本を読むきっかけとか出逢いとか。

図書館で借りては、一緒に借りてきた本を読むのに忙しく、また、購入した本を読んでいたため、期限が来て返却し、なかなか読めていなかった本。

そいて、図書館に行ったときに思い出しては、また借りて、そして、上記のような状態があり、期限が来て・・・。

その繰り返し。

図書館で本を読んで、休憩の間、開架の棚を散策している時に、背表紙から何か光るようなものを感じ（やや大げさ）。

書名に惹かれた。

だって、「羊皮紙に眠るスラヴ文字」だもの。

ちょうどその時（背表紙を見た時）の自分の読書嗜好は、「ことば」「言語」関係にあったから、

かれこれ、3ヶ月以上、読めずにいた本。

でも、「言語」に対する興味、というか、この本に対する情熱は冷めず、ずっと心の片隅に。

そして、やっと図書館で借りてきて、いざ、読み始めると、面白い！

予想は当たっていた。

そんな、この本を読むきっかけを、つらつら書いて、内容をブクログから。

羊皮紙に眠る文字たち―スラヴ言語文化入門

著者 : 黒田龍之助

現代書館

発売日 : 1998-12

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スラヴ語についての、筆者のユーモアを交えたやや軽め（？）の専門書。

スラヴ語についての概説、その歴史、キリル文字など、さまざまなことをとても興味深く読んだ。

図書館で少しチェコ語の学習本をかじったことがあったので、（ほんの少しだけではあるが）親近感がある。

語学学習においては、始める年齢は関係ないけれど、もし、大学時代にスラヴ語系の語学を第2外国語を選んでいたら、どんな人生になっていのか、いろいろ思いを馳せた。

もう、とにかく、筆者のスラヴ語に対する愛？情熱がいい。

そして、読んでいるコチラがその魅力を知り、もっとスラヴ語について知りたくなる。

言語学習、しかも１言語だけでなく、「『多言語学習』の魅力」に引き込まれていく。

「『多言語学習』の魅力」。

そう。

外国語は英語だけではないんだ。

世界にはいっぱい面白く、魅力的な言語があるんだ。

個人的なことですが、2015年の初頭の目標の一つに「ドイツ語を学習する」を掲げていました。

細かいことは聞かないで・・・。

一日30分は、続けていますよ。

語学学習は、一気に長時間するよりも、短時間でも毎日することが重要だと思っています。

で。

この本（『羊皮紙に～』）を見つけた時と同じように、図書館で本を読んでいて、疲れてきたときに、開架されていた本で興味をそそられて手に取った本。（こちらの方がずっと前。数ヶ月以上前です。）

それが、保川亜矢子『ニューエクスプレス・チェコ語』（白水社）。

この本は、借りてはパラパラと読んでいました。

初心者向けの語学学習書なので、眺めるくらい。

でも、なぜか惹かれる。（といいながらも、ドイツ語を本格的に学習しているのが謎ですが。）

チェコ語にも興味があるんです。

そして、『羊皮紙に～』を読んで、ますます言語学習の興味、いや、学習熱が強くなりました。

筆者は、自分の専門としているロシア語をマイナーな言語と言っていますが、・・・、そうかもしれませんね。

でも、ロシア語（キリル文字）は読めたら、いいだろうな。と。

1998年にこの本が出版されていたとは。

1998年…。

ああ…。

ブクログでも書いていましたが、もし、高校時代・大学時代にこの本に出逢っていたら、ひょっとしたら、言語を専門に勉強していたかもしれない。

「タイムマシーンがあって、時間が戻って、大学で何を勉強したいか」（かなり限定的な質問）と聞かれたら（聞かれるのか）、「言語学を専攻する」と答えるかもしれない。

でも。

仮に、それが実現しても、やっぱり大学出は「近現代文学」を専攻すると思う。

大学でしか文学を専門的に勉強できないというのもあるもしれないけれど、やっぱり文学を専攻すると思う。

時間は戻らない。

だから、今、コツコツと語学を勉強していくのだ。

『羊皮紙に眠るスラヴ文字たち』を読了して、スラブ語（東欧諸語）の魅力、そして、筆者である黒田龍之助さんの魅力にすっかりはまり、氏の著作をたくさん借りました。

（黒田さん、ごめんなさい。いずれ、絶対買います。）

スラヴ語って何？

キリル文字？

古代ロシア語？

興味を持たれた方は、是非、一読を。

たしか、筆者ではないけれど、同じ言語研究者が、古いアルメニア語で書かれた稀少な文献を東欧の国の古書店で見つけ、買うかどうか迷って、奥さんに電話で相談して・・・というエピソードは、「そうだよなぁ」と。

おすすめ！

羊皮紙に眠る文字たち―スラヴ言語文化入門