読書日記。『雍正帝―中国の独裁君主』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
びっくりするくらい、読書が遅々として進まない。
忙しい?のも、あるけれど、やはり、視力の問題があります。
電車の移動時間に読むと、数頁でぼんやりとしてきて、眠くなり。違。
ベッドの上で読書をすると、数頁でぼんやりとしてきて、眠くなり。違。
まあ、とにかく、目の疲れが以前より酷くなり、読み続ける量が少なくなってきました。
睡眠不足もあり、睡眠を優先しているのもあるのですが。
さて。
読書日記。
読了。
いやあ、面白かった。
(自分は、そのことを全く知らなかったです、なんと畏れ多い…。)
しかし、読みやすかった、わかりやすかった。
何より、宮崎市定氏があたかもその場面を見てきたかのように、描写しています。
いかに史料を読み込み、それを文章に著すことができるか。
そして、読み手に、わかりやすく、かつ、的確に伝える。
才能です。
「雍正帝」。
何をきっかけにして知ったのか、あるいは、何をきっかけにしてこの本を手にしたのか。
今となっては思い出せません。
積ん読本にあった1冊。
やっと読了。
ブクログから感想を。
清朝に詳しくないのだが(中国史全般にいえるが)、それでも筆者の詳しい記述により、興味を持って読めた。
もちろん、難解な部分もあったが、それは、自分の勉強不足のせいだろう。
予備知識があれば、もっと素晴らしい本になっているはず。
世界史的に言えば、康熙帝と乾隆帝に挟まれているので、地味な存在なのだが、この雍正帝の功績によって、清朝の統治が完成したといってもいい。
生活に苦しむ民衆に善政を施す、これこそが絶対君主の天命であるという強い意志と、行動力、権力をもつのが雍正帝だった。
前書きより。
「そして彼ほはこれらの名君と優に比肩し得る治績を挙げた。おそらく数千年の伝統を有する中国の独裁政治の最後の完成者であり、その実行者であったといって過言ではない。」(10ページ)
他のレビューにもあるが、雍正帝による「雍正硃批諭旨」。その解題も必読。
非常に有益な読書時間でした。