読書日記。『土葬の村』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
新聞書評で気になった本。
図書館で早速借りて、詠みました。
かなり興味津々な内容ばかりでした。
ちょっと語弊があるかもしれませんが。
日本の習俗を知る上で、非常に役に立つ1冊でした。
読書日記。
読了。
高橋繁行『土葬の村』(講談社現代新書)
感想をブクログから。
現代の葬送の99%は火葬。しかし、火葬が主流になったのは明治以降。もっといえば、終戦以降と、ごく最近。
本書がテーマにしている土葬は、最近まで(といっても、半世紀ほど前まで)普通に行われていて、現在でも、ごくわずかではあるが、土葬の風習があるという。
もちろん、憲法や法律でも、土葬は禁じられていない。
土葬にまつわる風習・習慣、そして、習俗。内容は多岐にわたる。
また、土葬だけでなく、野焼き火葬、風葬、葬送にまつわる伝承にも触れられていた。
日本人と葬送、そこには、生と死、”ケガレ”を忌み嫌う習慣が常にあると実感。
筆者のフィールドワークにも感心です。
そして、「土葬」が中心かと思いきや、後半は、各地の埋葬、葬送にかかわる変わった風習・習俗などを紹介されており、これも興味深かったです。
日本人は、やはり。「死」を「ケガレ」の一種とみていたのでしょうか。
「ケガレ」信仰とでも言うべきところからくる、不思議な習慣には驚かされるばかり。
しかし、まだまだ、土葬が現代社会にも残っているとは。
ほとんど消えかかっていますが。
「土葬」について、生き証人が語る、希少な貴重な資料となる一冊となりました。
「面白かった」という表現はそぐわないですが、おすすめの一冊です。
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