なりあき YEAR BOOK

人を愛する者、人恒に之を愛す。人を敬する者、人恒に之を敬す。

読書日記。柚月裕子『慈雨』

「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」

 

最近、図書館で本を借りています。

 

いろいろ事情がありまして。

 

一つには、節約意識。

 

もう一つは、溢れかえっている本をこれ以上増やさないため。

 

図書館で借りるメリットは、お金が節約できる(著者者のみなさん、ごめんなさい)こと。

 

あと、本が増えないこと。

 

本棚に収まりきらず、クローゼットの半分まで、本でいっぱいの現状、これ以上本を増やすこともできず。

 

コロナ禍の昨年の春、緊急事態宣言が出た頃ですね、断捨離しました。

 

それでも、上に述べたとおりの状況です。

 

図書館で借りるデメリット。

 

すぐに読みたい本があっても、貸し出し中となると、読めない、

 

そうなると、いつの間にか、読みたい意識が薄れる。

 

読書意欲は”旬”が大事。

 

新たな本の出逢いが少なくなるのも、デメリット。

 

本屋さんにも、長いこといってないなぁ。

 

行きたい。

 

紀伊國屋書店…。

 

 

 

さてさて。

 

読書日記。

 

読了。

 

柚月裕子『慈雨』(集英社

f:id:yoshida-nariaki:20210812154704j:plain

 

なんか、もの悲しい表紙ですね。

 

重々しい空気感も漂います。

 

『慈雨』というタイトルと表紙から、そういうイメージを想像していました。

 

でも、内容は、そうでもありませんでした。

 

退職した刑事である主人公が、妻と巡るお遍路の道中での話。

 

なぜ、元刑事が、お遍路巡りをしているか。

 

その理由は、本書を読んで理解してください。

 

過去と現在を行き来しながら、次第に主人公の家族の過去が明らかになる。

 

そして、現在進行形の事件が、過去の事件の進展を織り交ぜて話は進みます。

 

ネタバレをしない程度の、おおまかな話の筋はそういったところでしょうか。

 

う〜ん…。

 

どうなんだろうなぁ。

 

元刑事が主人公なので、事件現場に行くわけでもなく、直接捜査するでもなく。

 

心理描写が多い。

 

それを丁寧に描いていて登場人物に感情移入できると捉えるか。

 

それを冗長すぎると捉えるか。

 

難しいところ。

 

個人的には、あくまでも個人的には、ですが。

 

ちょっと無理筋というか、こんな熱血漢で正義感強すぎの刑事さん…、とか。

 

他にも気になる描写や、矛盾?した描写があって、「う〜ん…。」という感覚でした。

 

まあ、話の展開は面白かったと思います。

 

アマゾンのレビューやブクログ読書メーターでは、結構評価が高く、内容もよかったので、少し意外。

 

慈雨
Amazon(アマゾン)
1〜5,236円

 

慈雨 (集英社文庫)
Amazon(アマゾン)
770円