読書日記。柚月裕子『慈雨』
「ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます。」
最近、図書館で本を借りています。
いろいろ事情がありまして。
一つには、節約意識。
もう一つは、溢れかえっている本をこれ以上増やさないため。
図書館で借りるメリットは、お金が節約できる(著者者のみなさん、ごめんなさい)こと。
あと、本が増えないこと。
本棚に収まりきらず、クローゼットの半分まで、本でいっぱいの現状、これ以上本を増やすこともできず。
コロナ禍の昨年の春、緊急事態宣言が出た頃ですね、断捨離しました。
それでも、上に述べたとおりの状況です。
図書館で借りるデメリット。
すぐに読みたい本があっても、貸し出し中となると、読めない、
そうなると、いつの間にか、読みたい意識が薄れる。
読書意欲は”旬”が大事。
新たな本の出逢いが少なくなるのも、デメリット。
本屋さんにも、長いこといってないなぁ。
行きたい。
紀伊國屋書店…。
さてさて。
読書日記。
読了。
なんか、もの悲しい表紙ですね。
重々しい空気感も漂います。
『慈雨』というタイトルと表紙から、そういうイメージを想像していました。
でも、内容は、そうでもありませんでした。
退職した刑事である主人公が、妻と巡るお遍路の道中での話。
なぜ、元刑事が、お遍路巡りをしているか。
その理由は、本書を読んで理解してください。
過去と現在を行き来しながら、次第に主人公の家族の過去が明らかになる。
そして、現在進行形の事件が、過去の事件の進展を織り交ぜて話は進みます。
ネタバレをしない程度の、おおまかな話の筋はそういったところでしょうか。
う〜ん…。
どうなんだろうなぁ。
元刑事が主人公なので、事件現場に行くわけでもなく、直接捜査するでもなく。
心理描写が多い。
それを丁寧に描いていて登場人物に感情移入できると捉えるか。
それを冗長すぎると捉えるか。
難しいところ。
個人的には、あくまでも個人的には、ですが。
ちょっと無理筋というか、こんな熱血漢で正義感強すぎの刑事さん…、とか。
他にも気になる描写や、矛盾?した描写があって、「う〜ん…。」という感覚でした。
まあ、話の展開は面白かったと思います。
アマゾンのレビューやブクログや読書メーターでは、結構評価が高く、内容もよかったので、少し意外。